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『EBPM』

分会(2020.7〜2020.10)

 

【テーマ】 
政策はなぜ検証できないのか: 政策評価制度の研究

【使った教科書】
西出 順郎(2019) 『政策はなぜ検証できないのか: 政策評価制度の研究』勁草書房 

【参加者のレベル】
経済学部B4;1人 法学部B4;3人

【開催目的と学習した成果】
EBPM(Evidence-Based Policy Making)が最近の流行りではあるが、実際のところ十分浸透していない。また現在の新型コロナ対応で打たれた政策も、おそらく多くは科学的に検証されることはないだろう。「なぜ政策効果は検証されないのか」「なぜ科学的に効果が疑わしい政策が実行されるか」について考えたいと思い分会を開催した。
本書は政策過程において評価が歪んでいくことを研究課題に据え、実証的な分析を加えた研究の先駆けと言える。輪読を通じて内容を批判的に検討しながら、必要に応じて総務省などが出している実際の評価報告書や法令を閲覧するなど、実際の運用も参考にしながら進行した。特に行政の評価制度の歴史的経緯と現状抱えている問題点は、今後EBPMが理念的な目標としてではなく、実際に運用していくためには押さえておく必要があると感じた。
また本書の目玉である実証分析部分(パス解析を用いた因果分析)については、分析の妥当性やどのようなデータがあればよりよい分析ができるのかについて議論した。依然として実証分析の乏しい分野であり、行政を実証研究の対象として扱うことの難しさを痛感した。当分会は、公共部門に興味がある、あるいは将来働く予定の者で行われたため、この分会での成果が実践の場で生かされることを期待している。

 
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